クエストカップ2020全国大会 審査基準

クエストカップは、生徒のみなさんが一年間の学びの成果を社会に発信するための場です。そして、生徒のみなさんが他校の生徒とこの場を共有することで、互いに刺激を受け、学び合い、次なる学びのスタートラインに立ってもらうことを目的としています。

そのため、本大会は、単に最終作品の優劣を競うだけのコンテストではなく、生徒のみなさんが持てる力をすべて出し切り、さらなる成長を遂げるための場として設定しています。

審査基準にある「探究力」について

これまでの学習において、みなさんが体験し続け、いろいろと試行錯誤しながら、本質を深めていったことに価値があると考えています。こういった価値を大切にするために、「探究力」という視点でも、どのように探求を進めてきたのかを受けとめていきます。

企業探究コース
「コーポレートアクセス」部門


コーポレートアクセスは、実在する企業でのインターンシップを教室で体験しながら、企業と共に未来をつくっていくプログラムです。生徒たちは実在の企業から出されたミッションに取り組み、自分たちならではの視点から探求し、考え抜いた企画をプレゼンテーションします。

企画の新規性や実現可能性のみを評価するのではなく、ミッションを読み解く視点の独自性や企画を通して実現したい未来の豊かさを審査の対象としています。

<審査の視点>
「調査力」: 調査すべき項目についてきちんと調べているか。
「論理性」: 発表の内容は筋が通っているか。納得がいくか。
「表現力」: 発表はわかりやすいか。発表資料に工夫はあるか。
「独創性」: チームの主張に独自の見方・考え方はあるか。
「探究力」: 自らの力で答えを求め、より深く追究しているか。

進路探究コース
「ロールモデル」部門


ロールモデルは、人の一生を表現することで「人間が大切にしていること」を探求するプログラムです。生徒たちは、日本経済新聞のコラム『私の履歴書』を題材に、筆者の人生を生徒たちなりに読み解いてドキュメンタリー作品を作り上げます。

作品の構成や表現、創造性とともに、筆者が何を大切に生きたのかということを生徒たちなりの視点で読み解く深さや独自性を審査の対象としています。

<審査の視点>
「読解力」: 『私の履歴書』はよく読み込まれているか。
「構成力」: ストーリーはわかりやすく組み立てられているか。
「表現力」: 演出や映像(絵)の使い方は魅力的か。
「独創性」: 全体を通じて独自の視点や工夫が見られるか。
「探究力」: 自らの力で答えを求め、より深く追究しているか。

進路探究コース
「マイストーリー」部門


マイストーリーは、自分の人生を「物語(マイストーリー)」として執筆し、自らの人生を探求していくプログラムです。生徒たちは、日本経済新聞の「私の履歴書」のフォーマットとして、自身の人生を自分史・マイストーリーとして書き上げ、発表します。

文章の構成や文章力だけでなく、人生を振り返るなかでの気づきの豊かさや内省の深さを審査の対象としています。

<審査の視点>
「文章力」: 語彙の豊かさや文法など、基本的な文章を書く力が身についているか 。
「内省力」: 自らの内面と深く向き合い、それが反映された内容になっているか 。
「構成力」: 単なる出来事の羅列ではなく、魅力的なストーリーとして組み立てられているか。
「表現力」: 伝えたいメッセージが明確で、心動かされる表現となっているか。
「探究力」: 自らの力で答えを求め、より深く追究しているか。

進路探究コース
「ザ・ビジョン」部門


「ザ・ビジョン」は、社会で活躍する大人たちのビジョンから自分の人生を探求するキャリア教育プログラムです。 生徒たちは、ビジョン(自分のありたい姿)をプレゼンにまとめ、発表します。

プログラムの性質上、クエストカップ実行委員会で審査は行いません。 各校で代表者1名を選出していただきます。

生徒それぞれの「自分のありたい姿」に優劣は一切ありません。また、人生100年時代という時代においては、夢が明確であることやそのための道筋が定まっているということが、これまでに比べてさほど意味をもたなくなってきています。むしろ、真摯に人生に悩み、今目の前の人生に葛藤を抱えていることの方が、正解のない時代においては重要かもしれません。その前提の中、学校で発表者を一名選んでいただく際にはまず、生徒一人一人の、「ビジョンを言葉にして発表したい」という思いを大切にしてあげてください。 そのうえで自分の言葉で、等身大の自分のビジョンを語れているか、ということに注目し選定してください。

起業家コース
「スモールスタート」部門


「スモールスタート」は、日常生活のなかにビジネスの種を発見し、新商品を開発していくプログラムです。 生徒自身がゼロからビジネスの種を見つけ、考えた新商品の企画をプレゼンテーションします。

新商品の新規性や斬新さなどの発想の豊かさと、新商品開発のプロセスにおける取り組みの深さを審査の対象としています。

<審査の視点>
「発想力」:画期的で斬新な企画が考えられているか。
「調査力」:企画の向上に活かせる競合や顧客の調査・分析ができているか。
「改善力」:最高を目指して企画を修正、刷新し、練り上げることができているか。
「探究力」:自らの力で答えを求め、深く本質の追及ができているか。

社会課題探究コース
「ソーシャルチェンジ」部門


「ソーシャルチェンジ」と「ソーシャルチェンジイングリッシュ」は、自ら課題を発見し、その解決を探求するプログラムです。生徒たちは、困っている人を助け、笑顔にするために考えた企画を発表します。

「自分たちが見つけた課題を多くの人に知ってもらうこと」、「課題を解決したいという思いで人々の共感を得ること」、「自分たちの取り組みや企画に対して人々の協力を引き出すこと」の 3 つを大切にしています 。

プログラムの性質上、クエストカップ実行委員会で審査は行いません。各校で代表を原則2チーム(ただし受講生徒数が30名以下の場合は1チームとする)を以下の審査基準に基づき、生徒同士、もしくは先生方にも入っていただき、各校で選出をお願いいたします。

大会当日は、ソーシャルチェンジ部門では、審査委員としてお呼びしたチェンジメーカー※と、クエストカップ当日の参観者が生徒の企画の審査を行います。 審査と投票については、生徒たちがテーマにした課題への共感度やその課題を解決することによる社会的インパクトの大小ではなく、生徒の取り組みの背景にあるこれまでの道のりを想像し、下記審査基準から評価し、投票するようにお伝えします。

<審査の視点>
「洞察力」:社会課題の本質をどれだけ捉えられているか。
「構築力」:社会課題を本当に解決できる企画をつくれているか。
「訴求力」:発表を聞いている人の考えや行動を変える発表内容になっているか。

※ チェンジメーカーとは: 実際に社会課題に取り組むソーシャルアントレプレナー(社会起業家)。


全国大会出場チーム予選結果は、2020年2月上旬にクエストカップ2020全国大会公式ホームページにてお知らせいたします。

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